福者ヤコブ・アルベリオーネのパウロ的カリスマは、現代においても福音を伝える使命の重要性を鮮やかに示しています。キリストの希望と真理を伝えることは、恐れや絶望の影に迷う世界に光をもたらすための緊急の使命です。若い世代には、聖パウロのような大胆さと創造性を持って、この使命を担う新しい使徒となることが求められます。一方で熟練した会員には、若者たちが希望の模範を見出せるよう、信仰と熱意を体現する責務があります。この使徒職は単なる情報伝達に留まらず、復活したキリストに根ざした命と希望そのものを世界に伝えるものであり、神の導きによって新たな光をもたらす大いなる召命です。
カトリック教会が現在迎えている聖年の中で、アルベリオーネから受け継いだパウロ的カリスマは、今日においても驚くべき現代性を示しています。私たちは、しばしば恐れと絶望の影に迷い込むこの世界において、希望の告知者となるよう召されています。キリストの真理と愛を伝えることがこれまで以上に必要とされているこの時代に、パウロ的使命はかつてないほど緊急性を帯びています。
福者アルベリオーネは、福音の光に導かれ、信仰と勇気に満ちた豊かな遺産を私たちに残しました。彼のビジョンは明確でした。キリストの福音を全世界に届けるため、あらゆるコミュニケーション手段を活用するというものです。この使命は単なる義務ではなく、死に打ち勝ち、命を響かせる神を証しする機会でもあります。聖書にはこう書かれています。「あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、誰にでも答えられるように、いつでも用意していなさい」(1ペトロ3:15)。このキリストに根ざした希望こそ、現在の困難を越えて進む力です。
このような中で、特にパウロ的冒険を始めたばかりの若い仲間たちに伝えたいことがあります。福者アルベリオーネの示した道を歩むことを選んだ、あるいは自分の召命を識別している皆さん、信仰において大胆であることを恐れないでください!皆さんは、聖パウロの勇気をもって現代社会の新しいアレオパゴスに福音の光をもたらす新世代の使徒となるよう召されています。皆さんの情熱、創造力、献身は、私たちの使徒職を刷新し、キリスト教の希望が地の果てまで届くために欠かせないものです。この道を歩む中で、皆さんは一人ではありません。パウロ家族全体が祈りと兄弟愛をもって皆さんを支えています。
そして、兄弟姉妹である私たち熟練したパウロ会員たちへ、謙虚にひざまずきながらお話しします。新しい世代のパウロ会員にとって、この使徒的熱意を再発見することが極めて重要です。パウロ的カリスマを受け入れる若者たちが、私たちの中に希望の信頼できる証人を見出さなければなりません。私たちの守護聖人である聖パウロは、信仰の競争を忍耐強く走るよう私たちを励まします(参照:1コリント9:24-25)。現代の課題に直面して立ち止まるわけにはいきません。アルベリオーネがそうであったように、時代の徴を読み、福音の新しさで応える勇気と創造性が求められています。
したがって、私たちの使徒職は単なる内容の伝達ではなく、キリスト復活の希望に養われた真の命のコミュニケーションです。教皇フランシスコは次のように述べています。「希望とは、具体的な状況や歴史的制約にもかかわらず、人間の深部に根付いている現実について語るものです。それは、満ち足りた命や心を満たし霊を高める偉大なもの、すなわち真実、善、美、正義、愛への渇望、憧れ、完全性の追求を指し示します。[…] 希望は大胆であり、個人的な快適さや小さな安心感や補償を越えて、大きな理想に向かうものです。」(『兄弟の皆さん』55)。私たちは、この希望を同じ大胆さで伝えなければなりません。そして、神が私たちの弱さを通して働いておられることを確信しています。
最後に、福音に根ざし、アルベリオーネの予見的なビジョンによって生かされているパウロ的カリスマは、教会と世界にとっての賜物です。特に答えや指針を求める新しい世代にとって、私たちは希望の道具であるよう召されています。私たちの証しが、愛に満ちた師である神の臨在を世界に示し、どんな暗い瞬間にも希望と光をもたらす目に見えるしるしでありますように。神の手が常に私たちの上にあることを確信しています。
エドノエル・ベント・マリア(ブラジル管区神学生)