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みことばの響き

性格の不一致 年間第27主日(マルコ10・2~16)

 最近、教会での結婚式が減ってきたように感じます。ホテルで結婚式を挙げる人が増えてきたと同時に、教会だと結婚講座を受けなければならないので、それが煩わしいと感じている人もいるようです。その反面、せっかく結婚するのだから結婚講座をきちんと受け、お互いをしっかり理解し合って教会で結婚式を挙げたいという人もいます。「結婚講座を受けて、お互いを見つめる機会となってとてもよかった」といった反応を耳にします。

 今日のみことばで「二人は一体となる。それゆえ、神が結び合わせたものを、人間が離してはならない」という言葉が響いてきます。結婚は「神が結び合わせてくれたもの」。離婚のケースでは「性格の不一致」ということをよく聞きますが、人間はみんな性格が違うものです。それをどう理解しあっていくかが、人間の魅力ではないでしょうか。

 月刊誌「家庭の友」の編集をしていた時、ある方がこんな話をしてくれました。ある復活祭の夜、信者の妻はミサに参加して午後10時頃帰宅しました。夫は信者ではないので、日頃の疲れもあって休んでいました。その夜はとても風が強く、雨戸がガタガタと揺れていました。すると突然夫が「雨戸がうるさい。何とかしろ」と。妻はオウム返しに「私はあなたのお手伝いではありません」と。その言葉に怒り心頭となった夫は、二階から降りてきてソファでゆっくりしていた妻を三度殴り、タオルは血で真っ赤に染まってしまいました。妻は「もう夫を許せない」と思い、すぐに家を飛び出して、近くに住んでいた妹さんの家へ行きました。妹さんの家で布団に横たわりながら、ふと感じました。「友のために命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」と、キリストのことばを思い出し、他人のために命をささげたキリストの姿を振り返ってみました。また聖母マリアの「わたしは主のはしためです。おことばどおりになりますように」ということばも…。聖書のことばを通して夫を許す気持ちがわいてきたと言います。

 性格の違いをどのように受け入れていくか、これが円満な生活の秘訣かもしれません。

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