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カトリック入門

第176回 洗礼の方法【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)洗礼はどのようにして行われるのでしょうか?

1 キリスト教入信
*キリスト者になるには、使徒時代からいくつかの段階を踏む入信過程がありました。この段階の進み具合は早い場合も遅い場合もありますが、いずれにせよ、常にいくつかの基本的な要素を含んでいなければなりません。すなわち、神のことばの告知、回心を伴う福音の受け入れ、信仰宣言、洗礼、聖霊の注ぎ、聖体拝領です。
*入信の過程は、時代と状況とによって大きく変遷しました。古代教会の時代、入信の過程は著しく発展し、長い求道期の期間中に次々と典礼儀式が行われる中で、求道者の準備が深められ、入信の諸秘跡の儀式へと導かれました。
*幼児洗礼が洗礼の通常の形となった地方では、洗礼式はキリスト教入信の予備段階をきわめて簡潔に組み入れた一つの儀式となりました。幼児洗礼はその本質から、洗礼後の求道期が必須となります。これは、ただ洗礼後に教えを説くにとどまらず、子供の成長に応じて洗礼の恵みを開花させていく営みです。これがカテケジスの本来の場です。
*第二バチカン公会議はラテン典礼の教会で「数段階に分けられる成人の洗礼準備制度」を復興しました。それが『成人のキリスト教入信式』の儀式書(1972年)に取り入れられています。さらに、公会議は「キリスト教伝統のうちに存在するもの以外にも」、宣教地では「各国民の間で使われている入信の諸要素を、それがキリスト教儀式にふさわしいものである限り」取り入れることを許可しました。
*したがって、今日では、すべての西方教会および東方教会の典礼では、成人のキリスト教入信は、求道期に入ったときにはじまり、洗礼、堅信、聖体の三つの秘跡が一つの儀式で行われるときに最高潮に達します。東方教会では、子供のキリスト教入信は洗礼で始まり、その直後に堅信と聖体拝領とが続きます。ラテン典礼では、洗礼後に数年にわたるカテケジスがなされた後、堅信およびキリスト教入信の頂点である聖体を受けて締めくくられます。

2 洗礼式の説明
*洗礼式に先立つ「十字架のしるし」は、これからキリストに結ばれる者の上にキリストの刻印をしるすものであり、同時に、キリストが十字架上で私たちのために得られた贖いの恵みを示すものです。
*「神のことばの宣言」は、啓示された教えによって志願者と会衆との照らし、洗礼とは不可分の信仰の応答ができるようにさせてくれるものです。洗礼は、信仰生活に入る秘跡的な入口ですから、特別に「信仰の秘跡」なのです。
*洗礼は罪とその扇動者である悪魔からの解放を意味するものなので、洗礼志願者の上に一つの(あるいはいくつかの)解放を求める祈りが唱えられます。洗礼志願者の上に一つの(あるいは幾つかの)「解放を求める祈り」唱えられます。洗礼志願者に塗油ないし司式者の按手が行われ、続いて志願者は明白に悪魔を捨てることを宣言します。
*ついで、「洗礼水」が聖霊の働きを願う祈りによって祝福されます。教会は神に、その御子によって聖霊の力がこの水にくだり、この水で洗礼を受ける人々が「水と霊によって」生まれるように願います。
*この後、秘跡の本質的な部分、厳密な意味での洗礼式が続きます。これは、キリストの過越の神秘にあずかって罪に死に、聖なる三位一体のいのちに入るようになることを示し、実現するものです。洗礼の意味をもっともよく表すのは洗礼水に全身を三度浸す形式ですが、古代から行われたいたように、志願者の頭部に水を三度と注いで授けることもできます。ラテン教会では、司式者は、次のことばを唱えながら三度水を注ぎます。「〇〇さん、わたしは父と子と聖霊のみ名によってあなたに洗礼を授けます」。
*司教が聖別した香油による「聖香油の塗布」は、新受洗者が聖霊を与えられたことを示すものです。
*「白衣」は、受洗者が、キリストを身にまとったこと、キリストとともに復活したことを象徴します。「ろうそく」は、キリストが新信者を照らしてくださったことを意味します。
*「初聖体(拝領)」。キリストのからだと血である新しいいのちの糧を受けます。洗礼式の終わりに「荘厳な祝福」が与えられます。

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