日本管区は、総長ドメニコ・ソリマン神父を迎え、今後4年間の方向性を定める管区総会をおこないました。これまでの管区総会の進め方と異なり、今回は会憲・指導書の規定を尊重しつつも、最初の4日間(3月2~5日)を全会員が参加して管区の方向性を話し合い、決議文書の大枠を定める「集会」(=イタリア語では「地区集会」などに用いるAssemblea)とし、最後の2日間(3月6~7日)を職権上の参加者および各修道院で選出された代表者が全会員の集会で提案された決議文書の草案について議論を深め、管区顧問たちの選挙をおこなう、厳密な意味での「管区総会」としました。
修道会全体にとって、これはすでにいくつかの管区でおこなわれた新しい試みであり、全教会とともになされているシノドス的な歩み、および2年前の第11回修道会総会が望んだことにこたえるためのものでありました。
管区の全会員が自由に、責任をもって、ともに管区のこれからの方向性を模索し、決議文書を作成していくこと。それは、まさにシノドス的なあり方を実践する一つの形にほかなりません。しかし、現実にはさまざまな問題もありました。全員が参加することにより、定められた短い期間の中で、一人ひとりの思いを尊重しつつ、同時に一つの文書を作成することが可能なのかどうか。半信半疑だった会員もいるでしょう。
しかし、総長および管区長鈴木信一神父により第11回修道会総会に基づいて準備されたテーマと会議の進め方、会議前に、また会議内でさまざまな役職を果たした会員たちの尽力、そして何よりも会員一人ひとりのポジティブな参加姿勢があって、会議はおこなわれ、第15回管区総会決議文書ができあがりました。大きな実りだと言えるでしょう。もちろん、この初めての試みはいくつかの「とまどい」や「不足」も生み出しました。会議に参加した総長がこれらの「実り」や「不足」を総統治に持ち帰り、修道会全体の今後の歩みに役立ててくれることでしょう。
わたしたちがシノドス的な方法で管区総会をおこなったのは、シノドス的な方法でその決議を実現していくためです。そのために、わたしたちの考え方を常に新しくしてくださる聖霊の働きに身をゆだねたいと思います(ローマ12・2参照)。
澤田豊成神父(前管区長)