*祈りの初めに「父と子と聖霊のみ名によって」と祈る。
三位一体の要素があり、キリスト者の信仰と生活の中心。
マタイ28・19「父と子と聖霊の名に入れる洗礼を授け」とある。
*三位一体は、「神から啓示されなければ知ることのできない神のうちに秘められた神秘」。確かに神は、創造の業や旧約時代の間になされた啓示の中で、ご自分が三位一体であることを暗示された。
1 三位一体である神の啓示
*子によって啓示された父
実際に、イスラエルとの契約、掟(十戒)の授与のゆえに父と呼ばれる。
神は、イスラエルの王の父とも呼ばれる。
いつくしみ深いので、「貧しい人」、孤児、寡婦の父でもある。
*ひとり子との関係において父
「父のほかに子を知る者はなく、子と、子が示そうと思う者のほかには、父を知る者もいません」(マタイ11・27)
*325年のニケア公会議で、子は「父と同一実体のもの」と表現された。すなわち、父と一体の神と宣言された。
2 聖霊によって啓示された父と子
*イエスは死と復活の前、「別の弁護者(パラクレートス:助け主、忠告者、保護者の意味もある)」、すなわち、聖霊を遣わすことを約束された。
*聖霊に関する使徒伝承の信仰は、381年にコンスタンチノープル公会議で「主であり、生命の与え主である聖霊を」信じます、と宣言。これによって、父を「全神性の源泉と起源」とする。
3 三位一体の教義の形成
*教会は三位一体の教理の形成のため、「実体」、「ペルソナ」または「ヒュポスタシス(自存者)」「関係」などの哲学用語を借りる。
*「実体として一つである三位の神」
*神の三者はそれぞれ実際に区別されている。
*神の三者は、相互関係のうちにある。
4 歴史
*「三位一体」という言葉を最初に使ったのは、テオフィロスと言われる。181年頃。
テルトゥリアヌスが「三位一体」(Trinitas)という言葉を使う。
200年代の前半に「三位一体」という言葉が定着。