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カトリック入門

「カトリック入門」 第1回 カトリックとは?【動画で学ぶ】


 中学生時代の教科書にカトリックを旧教、プロテスタントを新教と表記されていた。なんだか、カトリックは古い教えで、プロテスタントは新しい教えなのかと思った。いつの時代からか、この表記はなくなり、「カトリック」「プロテスタント」の表記に変わったように思う。

カトリックの意味
 「カトリック」は、ギリシア語の「カトリコス」に由来し、「普遍的」「公」「世界的」というような意味を持っています。以前、祈りの本の表紙が「公教会祈祷書」となっていて、「公」は「カトリック」を意味していた。言い換えれば「カトリック教会祈祷書」になる。
 「カトリック」という言葉を最初に使った例は、アンティオキアのイグナチウスという人物で、107年頃のことです。彼がスミルナの教会の人々に宛てた手紙の中でキリストについて言及し、「キリストが全(カトリック)教会の頭(かしら)である」と述べている。こうして全地方に普遍的・全体的に存在するキリスト教の教会の全体をさして「カトリック教会」と言われるようになった。
 「カトリック」という語は、三世紀以降、教会の特徴を表すものとして用いられるようになった。
 テオドシウス一世が380年に出した勅令『クンクトス・ポプルス』の中で、「すべての人は使徒ペトロがローマ人に伝えた信仰を告白すべきである。この信仰を持つ者のみが、自らを『カトリック・キリスト者』と呼びうる。またそうした人々の集いのみが、『カトリック教会』と呼ばれうる」と記している。こうして「カトリック」という語と、ローマの司教すなわち教皇とつながっていることとの結びつきができ、教皇を首位とする教会が「カトリック教会」と呼ばれている。

キリスト教の歴史での「カトリック」
 1054年、教会は東の東方正教会と西のローマ・カトリック教会との分裂。
 ローマ・カトリック教会が三位一体の教えについて、聖霊は御父と御子から発出すると主張したのに対し、東方正教会は、聖霊は御子と同じように御父から出ると主張し、対立していきました。現在では、ギリシア正教会、ロシア正教会、ルーマニア正教会、ブルガリア正教会、セルビア正教会などがある。
 1517年にはマルチン・ルターが宗教改革を起こし、ローマ・カトリック教会から独立していった。1534年には、英国聖公会(アングリカンチャーチ)が誕生した。
 このほかにもたくさんの派があるが、最近では、同じキリスト教の信仰に結ばれているということで、カトリック教会も含めて、「教会一致運動」(エキュメニズム)が盛んになってきた。
 1962年から1965年にかけて第二バチカン公会議が開催されたが、16世紀以来、分かたれてきたカトリックとプロテスタントの一致、すなわち、エキュメニズムを推進することを宣言した。こうして、世界各国でカトリックとプロテスタントの共同による聖書の翻訳刊行が企画された。
 毎年、1月18日から25日まで、「キリスト教一致祈祷週間」が行われている。カトリックとプロテスタントの方々が一緒に、心を合わせて祈ることはとてもすばらしいこと。
 教皇フランシスコも毎年1月25日、ローマの城壁外の聖パウロ大聖堂での合同礼拝に参加して、他の派の方々と一緒に祈る。

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