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信心のすすめ

修道生活における聖母マリア──信心のすすめ(10)

 聖師イエスがそうしたように、私たちも聖母マリアのこどもの身分に生きましょう。聖母マリアは、ほんとうに、イエス・キリストの母でした。聖母はすべての職務と恩寵をもっていますし、その身分のつとめを、すべての人のためにはたしました。イエス・キリストは、ほんとうに彼女の子どもでしたし、その身分の職務をのぞんでいます。

 聖母マリアに対する何らかの敬信行為をすることはよいことです。

 聖母マリアに対する信心の習慣をもつことは、さらによいことです。

 私たちのこの母マリアの子どもとしての身分に生きることは、もっともよいことです。

***

 私たちがこの地上に生まれたとき、肉親の母の富と職務を受け、子としての身分を受けています。

 私たちは、イエス・キリストにおける洗礼の再生によって、その身分にふさわしいすべての富と職務を生む、聖母マリアの子としての身分にあずかっています。

 彼女は私たちの母です! 私たちは彼女の子どもでしょうか。

 彼女はその身分にふさわしいすべての勤めをはたしています。私たちは、このようにすばらしい身分にふさわしく、私たちのすべての勤めをはたしているでしょう。

***

 私たちは修道誓願と司祭の身分によって、特典に浴した身分になっています。つまり、マリアが愛し、養育し、はげまし、特別な配慮をもって聖化してくださる人々のなかに加えられています。私たちは、マリアをもっともよく知っている子どもたちのなかに加わっているでしょうか。彼女をもっともよく模倣する人たちのなかに加わっているでしょうか。もっとも祈る人たちのなかに加わっているでしょうか。彼女は、おんひとり子のために、いかなる母も有さなかったほどの心細やかさをもって献身いたしました。

 イエスは聖母に対して、他のいかなる子どももその母親に対して持ったことのないほどの心細やかさをもってふるまいました。

 私たちはマリアにとって、もっとも愛すべき人たちのなかに加えられているのです。私たちは、よい子どものようにふるまわなければなりません。すなわち、マリアとともに、マリアによって、マリアにおいて生き、またマリアをみんなに分かち与え、みんなを子としてマリアに与え、さらにまた、マリアについて書き、すべての人にマリアを説きながら、マリアに対して、いつも完全な信心をもっていなければなりません。なぜなら、それはすべての人が聖母マリアの真の子どもとして生きることができるためです。

『信心のすすめ-自己の聖化と人々の救いのために』アルベリオーネ神父(サンパウロ・1974年)
※現代的に一部不適切と思われる表現がありますが、当時のオリジナリティーを尊重し発行時のまま掲載しております。

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