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カトリック入門

第177回 成人洗礼と幼児洗礼【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)「洗礼を受けることができるのは、未受洗者のすべて、かつ未受洗者のみです」。

1 成人洗礼
*教会の初めのころ、福音が告げられて間もない地方では成人に洗礼を授けるのが仏でした。その場合、求道期(洗礼準備)が重要な位置を占めていました。これは信仰とキリスト教的生活への手ほどきの時期で、この期間中に、洗礼と堅信と聖体によって与えられる神のたまものを受けるための準備をすることになっていました。
*求道期、すなわち、求道者の教育の目的は、その期間にある人々が神の招きにこたえ、教会共同体と一致して、回心と信仰を深めることができるようにすることです。それは「キリスト教的生活全体」の教育の期間であり、それによって「弟子たちは師であるキリストと結び合わされるのです。それゆえ求道者は救いの神秘を十分に伝授され、福音に則した生活と、時間の生活に導き入れられなければなりません」。
*求道者は「すでに教会と結ばれており、すでにキリストの家のものであり、すでに信仰・希望・愛の生活を営んでいることもまれではないのです」。「母なる教会は彼らをすでに自分のものとして愛と配慮をもって包むのです」。

2 幼児洗礼
*幼児洗礼において、救いの恵みがまったくの無償で与えられることが特に顕著に示されます。もし、教会と両親とが、生まれて間もなく子供に洗礼を授けないとすれば、神の子となるはかりしれない恵みを子供に与えないことになるでしょう。
*キリスト信者である両親は、この習慣が神からゆだねられたいのちの養育者としての役割にこたえるものであることを認めるべきです。幼児に洗礼を授けるというのは、起源が特定できないほど古い教会の伝統です。すでに2世紀の史料においてはっきりした証明がなされています。使徒による宣教の初めから、「一家全員」が受洗した場合、子供にも授けたことは十分考えられます。

3 信仰と洗礼
*洗礼は、信仰の秘跡です。しかし信仰は、信者共同体を必要とします。一人ひとりの信者が信仰を持つことができるのは、教会の信仰があってのことです。洗礼に必要な信仰は完全に成熟した信仰ではなく、成長していく初歩的信仰です。求道者あるいはその代父母は、「あなたは神の教会に何を求めますか」と尋ねられると、「信仰を求めます」と答えます。
*幼児であれ成人であれ、すべての受洗者の信仰は、洗礼後に成長しなければなりません。そのために、教会は毎年の復活徹夜祭に洗礼の約束を更新します。洗礼準備は新しいいのちの入り口に導くにすぎません。洗礼は、キリスト教的生活全体が湧き出てくるキリストにおける、新しいいのちの泉です。
*洗礼の恵み、特に幼児洗礼が開花するには、両親の助けが重要です。そこにはまた、代父母の役割もあります。代父母は、新しい受洗者が幼児であると成人であるとを問わず、彼らがキリスト教的生活の旅路を歩んでいくのを助けることができ、しかもその覚悟のある、しっかりした信仰者でなければなりません。両親や代父母の役割は、まことの教会的な任務です。教会共同体は、受洗者が受けた恵みを開花させ固く守ることを助ける責任の一端を担います。

4 洗礼を授ける人
*洗礼の通常の役務者は、司教と司祭です。ラテン教会では、それに助祭が加わります。緊急の場合には、だれでも、未受洗者であっても、必要な意向を持って、三位一体の神の名を呼ぶ洗礼の定句を唱えることによって、洗礼を授けることができます。

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