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月刊澤田神父

宣教月間にあたって ─「香り」をまくという宣教─【月刊澤田神父 2023年9月号】※字幕付き

宣教月間
 10月は「宣教月間」です。そして、10月22日(日)は「世界宣教の日」です。
 宣教、それはキリストに従う教会にとって最も重要な使命です。そして、わたしたち聖パウロ修道会はコミュニケーションの世界で福音を宣教するように招かれています。

宣教とは?
 しかし、「福音宣教」とはどういうことなのでしょうか。わたしたちは、言葉で福音を宣べ伝えると考えます。しかし、パウロはこの「福音宣教」をさまざまに表現しています。第二コリント書では、「神は、キリストにおいて捕らえられたわたしたちをいつも凱旋行進に加え、また、キリストを知るという知識の香りを、わたしたちを通して至る所に振りまいてくださいます」(2・14)と述べています。「香りを振りまくこと」が「福音宣教」だと言うのです。「凱旋行進」と述べているので、おそらくは当時のローマ帝国の凱旋行進を思い描いているのでしょう。勝利の喜びにわき上がる凱旋行進に集まる大群衆の中、「声」は通りません。あまりの大群衆に近づいて「見る」こともできません。しかし、「香り」ならば多くの人々に届きます。パウロにとって、「福音宣教」とは単に言葉で人々に福音を伝えることではなく、あらゆる方法で福音のすばらしさを相手に届けることであったのでしょう。だからこそ、パウロはこのような表現をしたのだと思います。
 それにしても、わたしたちにとって「香りを届ける宣教」とは具体的にどういうものなのでしょうか。いや、そもそもわたしたちはこういう表現で福音宣教をとらえることができるのでしょうか。宣教月間にあたり、深く考えてみたいと思います。

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澤田豊成神父

聖パウロ修道会司祭。1965年、東京都目黒区生まれ。1996年、司祭叙階。教皇庁立グレゴリアン大学神学科修士課程で聖書神学を専攻、神学修士号取得。現在は編集をとおしての宣教に従事。東京カトリック神学院、聖アントニオ神学院講師。

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