*イエス・キリストは、「神のひとり子、私たちの主」と表現したりします。
1 イエスとは?
*「イエス」は、ヘブライ語で「神は救う」という意味があります。
お告げの時、大天使ガブリエルはイエスにこの固有名詞を与えますが、それはイエスの身分と使命を表しています。
*「神おひとりのほかに、罪をゆるすことはできない」(マルコ2・7)ですから、まさに神こそ、人となられた永遠の御子であるイエスにおいて、「ご自分の民を罪から救われる」(マタ1・21)のです。こうして、神はイエスのうちに人間を救われる救済史全体を集約なさいました。
2 イエスの名
*イエスの名は、神ご自身のみ名が、罪の普遍的、決定的あがないのために人となられた御子に現存しているということを意味します。イエスの名だけが救いをもたらす名です。以後、すべての人は、イエスの名を呼び求めることができます。御子は受肉によって万人と結ばれたからです。
*」したがって、「私たちが救われるべき」名は、「天下に」、この名のほかには「人間には与えられていないからです。」(使徒4・12)
*聖パウロがイエスについて、「神はこのキリストを立て、その血によって…罪を償う供え物となさいました」(ロマ3・25)という時、イエスの人性において、「神はキリストによって世をご自分と和解させてくださった」(二コリ5・19)ことを表しています。
*イエスの復活は、「救い主である」神の名に栄光を与えます。イエスの名こそ「あらゆる名にまさる」(フィリ2・9~10)名の至高の力を完全に表すものとなったからです。
*イエスの名はキリスト者の祈りの中心的な役割を果たしています。あらゆる典礼上の祈りは、「私たちの主イエスによって」ということばで結ばれます。「聖母マリアへの祈り」は「あなたの子イエスも祝福されました」のことばで頂点になっています。東方教会の人々が好んで口にする「イエスへの祈り」と呼ばれる祈りは、「イエス・キリスト、神の御子、主よ、罪びとであるわたしを憐れんでください」ということばになっています。