*天使のことについては、昔からするとあまり語られなくなった感じがします。パウロ家族では月の第一木曜日、「守護の天使に向かう祈り」がささげられます。その祈りの中に、次のような祈りがあります。
「天の国のみ使いよ、視聴覚活動の企画、制作、普及にたずさわる人と、これらを利用するすべての人を守ってください。かれらを悪から守り、真理に導き、まことの愛に生かしてください。」
1 天使とは?
*アウグスチヌスは、「天使とは、本性ではなく役目を指していることばです。それでは、その本性を何と呼ぶのですか、とあなたは問うでしょう。その答えは霊です。役目は、と問われれば、天使と答えます。何であるのかと言えば、それは霊で、何をするのかというのであれば、それは天使なのです。」
*天使は全存在をあげて神に仕える者、神の使者です。天使たちは「いつもわたし(イエス)の天の父のみ顔を仰いでいる」(マタイ18・10)ので「主の語られる声を聞き、み言葉を成し遂げるもの」(詩編103・20)なのです。
*天使は純粋に霊的な被造物として、知性と意志を備えています。「わたし」という個であり、不死の被造物です。さらに、その完全さは目に見える全被造物を凌駕します。天使たちの栄光の輝きがそのことを示しています。
2 キリストの現存
*「人の子が栄光に輝いて天使たちを、皆従えて来るとき」(マタイ25・31)とあるとおり、天使たちはキリストのものです。天使たちがキリストのものであるのは、キリストによって、キリストのために造られたからです。天使たちが何よりもキリストのものであるのは、キリストによって救いの計画の使者とされたからです。「天使たちは皆、奉仕する霊であって、救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、遣わされたのではなかったですか」(ヘブ1・14)。
*天使は世界創造の時から、救いの歴史を通して、この救いを何らかの形で告げ、神の計画の実現を奉仕しました。
例えば、天使は地上の楽園を閉ざし、ロトを守り、ハガルとその子を救い、アブラハムの手を止め、律法は天使の働きを通して伝えられ、さらに天使は、神の民を導き、誕生や召し出しを告げ、預言者たちを助けました。これらは、天使の働きのうちのいくつかにすぎません。最後に、天使ガブリエルは、イエスの先駆者である洗礼者ヨハネの誕生と、イエスの誕生を告げます。
3 教会での天使
*典礼で、教会は天使たちと声を合わせ、三回「聖なるかな」と歌います。教会は天使の助けを呼び求める。
*特定の天使たちを祝う。
聖ミカエル、聖ガブリエル、聖ラファエル。聖ミカエルは日本の教会の保護の聖人。例えば、長崎の平戸教会(ザビエル記念教会)は聖ミカエルにささげられている。祭壇の中央の所に、聖ミカエルの像が置かれている。他には、五島の青砂ケ浦教会などもあります。
*人間は生まれてから死ぬときまで、天使たちの保護と執り成しを受けている。
キリスト者はすでにこの世にいる時から、信仰によって、神と一つに結ばれた天使たちや人々との至福な交わりにあずかっている。
*天使の助け、保護を感じるのではないでしょうか。