日本では毎年、復活第6主日に「世界広報の日」が行われます。1967年以来、特別なテーマが定められ、教皇様のメッセージも発表されてきました。今年も1月24日にすでに発表されています。第41回目でのテーマは、「広報の手段と子どもたち―教育のための挑戦―」(仮訳)となっています。広報手段がどんどん進歩する中で、それらは子どもたちに大きな影響を及ぼしています。こうしたメディアの役割について言及しています。
メディアがそうであるように、新しい手段が日進月歩で進化しています。それらにどのように対応していくか。将来が見えない不確実な時代だからこそ、今日のみことばに出てくる「弁護者」は、その支えになるのではないでしょうか。
さて「弁護者」とはどういうものでしょうか。原文では「パラクレートス」が使われています。「パラ」(~から)と「カレオー」(呼ぶ)の受身形。つまり「~から呼ばれた者」「だれだれに呼び寄せられた者」「支援のために呼び寄せられた者」の意味を考えることができます。ここから、援助者、弁護者、代弁者、助け主などと訳されています。
ただ「弁護者」と聞くと、何となく「弁護士」「弁護人」のような職業や裁判所をイメージしてしまいます。それからするとフランシスコ会訳のように、私たちが困難な状況にある時、ともにいて助けてくださる「助け主」が的確かもしれません。まさに聖霊の助けによって、私たちが神のもとへ導かれていくように……。
福音書での「弁護者」(助け主)は、イエスの啓示の業を継続し、信仰者を支え、守るものです。私たちの歩みにおいて、どんな聖霊の恵みが注がれ、助けられているかを考えてみたいと思います。