序)堅信を受けた時
私は小学6年生の時に堅信を受けた。(西木場教会)
司教様が三年に一度、堅信のために教会に来ていた。当時の司教様は、山口愛次郎司教様で、主任司祭は川添猛神父様だった。とてもユニークな司祭。
小学5年から中学1年生まで堅信を受けることになり、みんな猛特訓を受けた。
川添神父さんから「お前たち、ちゃんと堅信の勉強をして、堅信の時、司教様に質問されたら、ちゃんと答えろよ。答えきれなかったら、俺が司教様から怒られる。『お前の指導はなっとらん』と」。そんなことで要理書を丸暗記。
堅信の当日。みんな緊張していて、説教が終わり、いよいよ司教様の質問の時。するとみんな自信がないので、下を向いていたら、司教様は「下を向いている人に当てましょう」と言い、顔を上げた途端、一人の人が当たった。緊張しているのがよく分かる。
「人に最も必要なものはなんですか」
すると「宗教であります。」…。
みんな無事、合格しました。
1)堅信とは?
「堅信」はラテン語で「Confirmatio」と表現され、「堅固にすること」を意味している。つまり、信仰を堅固にすること。
要理書には、「堅信とは聖霊の恩恵を与えて、洗礼による新しい生命を成長させ、信仰のあかしをたてる力を与える秘跡」と記されている。
①聖霊の付与
真の人間性の完成に向かって歩む力を聖霊が与える。洗礼の恩恵によって、新たに生まれた「人間」をさらに成長させ、完成へと導く。
堅信の秘跡によって、信者は聖霊降臨の神秘にあずかる。
②信仰を強めてくれる恩恵
真の信頼の心をもって歩むことができるように。
③証の力が聖霊によって与えられる
力と勇気が与えられる
堅信は、受ける人に、キリストの証人としての消えない印章をしるす。
キリストのまことの証人として、ことばと行いをもって信仰を広めるよう、もっと強く義務付けられる。
2)塗油
堅信は、それを授ける人が受ける人の上に手をおき、額に聖香油を塗りながら、「〇〇〇〇、神のたまものである聖霊のしるしを受けなさい」と唱えることによって行われる。
本来、堅信を授けるのは司教ですが、ある特定の場合は司祭もこれを授けることができる。
聖香油とは、司教が聖木曜日に香(バルサム)を混ぜて聖別したオリーブ油です。
堅信の秘跡にオリーブ油を用いるのは、聖霊の恵みが豊かに注がれることを示します。香を用いるのは、香のかおるように堅信を受けた人が徳の模範となれとの意味が込められています。
3)堅信の際に、司教が受堅者のほほを打つ
塗油がなされ、堅信が授けられると、司教は手で軽く新受堅者のほほを打つ、これは受堅者が勇敢な闘技者として、キリストのみ名のために不屈の勇気をもってすべての敵に向かう決意を持たねばならないことを悟らせるためである。