福音書には多くの女性が登場するが、彼女らが詳しく語られることはない。しかしイエスは当時の男性優位社会にあって、一人の対等な「人間」として彼女らに語りかけた。女性たちの尊厳に心を配り、その救いだけでなく、神であるご自分の使命へと注意を向けさせた。厳律シトー会の修道女である著者は、イエスとの出会いを探し求める伝統的なレクツィオ・ディヴィナ(聖なる読書)を用いて、福音書の行間から女性たちの心の声を読み取ろうとする。それは隠れた世界の扉を開けて、人間の声と眼力を使って出来事の真実を書き記すことで、自分たちの秘密を伝えたいと願う女性たちの声に耳を傾けるという行為であった。
●目次
第一章 マリア
第二章 エリサベト
第三章 女預言者アンナ
第四章 ペトロのしゅうとめ
第五章 出血症の女
第六章 ヤイロの嬢
第七章 カナンの女
第八章 ヤコプとヨハネの母、サロメ第九章特別な友、マルタ
第十章 罪深い女
第十一章 腰の曲がった婦人
第十二章 マグダラのマリア
第十三章 サマリアの女
第十四章 ナインのやもめ
第十五章 うるさいやもめ
第十六章 全部を入れた貧しいやもめ
第十七章 姦通で捕まった女
第十八章 遠くから見守っていた婦人たち
第十九章 神秘の中心にいる二人の婦人
第二十章 上の部屋の婦人たち
著者:マルタ・ドリスコル
訳者:木鎌安雄
判型:B6判並製
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
ISBN:978-48056-76264
発行日:2021年12月16日
発行:サンパウロ
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